岡本比呂志 Profile

日本の教育、イノベーション、IT、ビジネス|岡本比呂志

2013年05月

ブラジル・ペルー海外経済視察に関して

ペルーは人口2800万人で、やはり大変貧富の差が激しい国です。人口の45%が先住民(インディオ)であり、先住民とスペイン人の混血(メスティソ)が37%、欧州系が15%です。しかし、この人口比を見てもわかるように、ペルー人は今でも自分たちはインディオの子孫であり、アンデスにあの広大なインカ帝国を築いた民族の末裔であることに誇りを持っているという話を聞いて何かほっとした気持ちになったのを思い出します。日本人の遠い祖先ともどこかで繋がっているような気も致しました。
最後になりましたが、福田団長をはじめ皆様のご協力によりまして、視察を無事終えることができましたことに心よりお礼申し上げます。

-国際委員長 岡本比呂志

ブラジル・ペルー海外経済視察に関して

一方でブラジル経済は、豊富な資源・エネルギーを有しており、貿易も含めたマクロ経済は好調です。見学をした、COSAN社のエタノール工場やイタイプの水力発電などは、その想像を絶するスケールの大きさに圧倒されました。また、ブラジルがアマゾンという膨大な森林資源を有することも特筆すべきものです。地球温暖化が叫ばれ、環境問題が全地球的な課題となりつつある中で、アマゾンの森林資源をいかに乱開発から守り環境保全を図るかは、一人ブラジル政府の課題ではなく世界全体の課題です。世界の酸素供給の30%がアマゾンの森林から排出されているということを世界の人々は今一度再認識しなければなりません。2008年は、日本人がブラジルに移住を開始してから100周年を迎えます。現在150万人といわれる日系人がかくも遠い国で生活してきたことに率直に驚きを感じます。
資料館での説明や在ブラジル埼玉県人会の皆様との交流を通じて、まさに血の滲むような大変な苦労の100年であったことを知りました。日系人は長年の努力によって、「日本人は信用できる」という現地での評価を得ていることに深い感動を覚えました。ブラジルの人口の0.8%を占める日系人が最高学府のサンパウロ大学の学生総数の16%を占めているという事実も日系社会の地位を端的に示しています。



-国際委員長 岡本比呂志

ブラジル・ペルー海外経済視察に参加して

よく「アメリカは人種の坩堝である」と言われることがありますが、この南米こそ、その名にふさわしいように思えます。南米大陸の人口は5億4800万人ですが、うち4400万人が先住民族すなわちインディオの子孫です。また、ブラジルは、人口1億8600万人ですが、16世紀のポルトガルの植民地になってから、農園の労働力としてアフリカから連れてこられた黒人の奴隷の子孫が6%またその混血が38%と言われています。また、欧州系も55%の人口を有していますが、それもポルトガル系、ドイツ系、イタリア系など多岐にわたっています。このような複雑な社会構造を持つブラジルは世界的にも大変貧富の差が激しい国となっています。

また、GDPの約50%が今回訪問したサンパウロ、リオデジャネイロそれにミナスジェライスの3州に集中しているのが現状です。サンパウロやリオの中心部は高層ビルが林立し、経済発展が見て取れますが、バスで一歩郊外に出ると景色は一変し、スラム街が長く続く光景を何度も目にします。こうした地域間の経済格差、貧富の格差にどう取り組んでいくのかが今後の大きな政治的課題です。

-国際委員長 岡本比呂志

ブラジル・ペルー海外経済視察に参加して

今回、南米は私にとって初めての経験でもありましたが、視察団体全体でも初めての方がかなり多かったようです。それほど、南米は日本から遠く、今でも行くのにはよほどの覚悟が必要なところです。また実際に行ってみてその感を強くしました。
この視察を通じて最も強く印象に残ったことは、南米の政治や経済の現状をどう見るか、またその将来の可能性をどう見るかを考えるうえで、南米の諸民族が歩んできた興亡の歴史と文明の変換あるいはその融合をしっかりと見据えることが大変重要なことであるという点です。

-国際委員長 岡本比呂志

埼玉師範塾副理事長として~岡本理事長の発信・提言 その3~

一人の教師が自らの人格を磨き、その指導力を高めることができるなら、感動的な授業で生徒を感化し、その志の高さでほかの教師を感化し、ひいては学校全体の教育を変えていくことも決して不可能ではありません。
一滴の水が川となり大河となり、最後には大海へ注ぎ込むように、教師の「主体変容」は埼玉の「教育再興」へ、そして日本の「教育再興」へと必ずや繋がっていくことでしょう。私たちは決して一人ではありません。志の高い仲間=同志がいるのです。日本の将来を担う子供たちのために、そして日本の社会が真の活力と美徳を取り戻すために、「教育再興」へともに力を合わせていこうではありませんか。

国民教育の父と言われる森信三先生の次の言葉に今一度耳を傾けてみましょう。
「常に国民教育者は国家の運命に対して、いかなる角度から貢献し得るかを深省せねばならぬでしょう」(森信三『修身教授録』より)。



岡本比呂志

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